スポーツビジネスコラム

スポーツ選手、引退後の悲惨な現実/アスリートは引退後どうなるのか?

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多くのスポーツ選手が直面する経験する「引退」
華々しく見送られる事もあれば、契約満了や、クビ宣告や怪我などの予期せぬ終わり。
その後のキャリアをみなさんは描けていますか?
部活動に励む学生も同じです。スポーツを辞めた後の未来を見ていますか?
引退後に待ち受ける現実は決して美しくはなく、なんなら悲惨な現実が待っている事もあります。
この記事をきっかけにスポーツと向き合うことの意味を見直してほしいです。
決してスポーツをするなというわけではなく、幸せにスポーツをするためにも厳しい現実とやるべきことを見てほしいのです。

引退後の厳しい現実とは?

スポーツ選手のキャリアは、短いく激しいものです。サッカー選手、野球選手、陸上選手。スポーツによって違いはあれど、選手としてはいつか引退を迎えます。
多くの選手が引退後に直面するのは、厳しい現実です。この現実は、成功した選手であっても例外ではありません。では、なぜスポーツ選手の引退後にはこのような厳しい現実が待ち受けているのでしょうか?

1. 収入の突然の途絶

スポーツ選手としての収入は、競技を続ける限り安定しています。しかし、引退後は一変します。選手としての収入源が途絶え、急に生活が維持できない状況に陥ることも少なくありません。

2. 財政的な不安

スポーツ選手は多くの場合、引退までの間に高い報酬を得ます。しかし、その収入は長くは続かず、引退後の長期間にわたる財政的なプランニングが不十分なケースもあります。結果として、生活水準の急激な変化に苦しむことになります。

3. アイデンティティの喪失

長年にわたってスポーツに身を捧げてきた選手にとって、スポーツは単なる仕事以上のものです。しかし、引退後はそのアイデンティティを失うことになります。これは心理的な負担となり、新たな人生の方向性を見つけることが難しくなります。

4. 就職市場での競争

スポーツ選手としての経験やスキルは、一般の職場での価値とは異なることがあります。そのため、選手が一般企業での職を見つけるのは容易ではありません。競争率の高い就職市場で、スポーツ選手としての経験をどう活かすかが重要な問題となります。

5. 不確実な未来への不安

スポーツ選手は、競技を通じて常に目標や目的を持って生活してきました。しかし、引退後はその目標が急に失われ、不確実な未来に対する不安が生じます。これに対処するためには、新たな目標や意義を見つける必要があります。

これらの要因が重なり、スポーツ選手の引退後には様々な困難が待ち受けています。それゆえ、引退前からの準備やキャリア転換の計画が重要となります。成功例や支援制度を活用しながら、よりスムーズなキャリア転換を目指すことが必要です。

身体的・精神的な挑戦

長年にわたりトレーニングを積み、競技に身を捧げてきたスポーツ選手にとって、引退後の生活は大きな身体的な変化や精神的な葛藤が待ち受けています。これらの挑戦にどのように向き合い、乗り越えていくべきなのでしょうか?

1. 身体的な変化への適応

スポーツ選手は長い間、トレーニングや競技によって身体を鍛え、特定の運動に特化してきました。しかし、引退後はそのトレーニングが減少し、筋力や体力の低下が起こることがあります。また、怪我や慢性的な痛みも後を絶ちません。これらの身体的な変化に適応し、新たな健康管理の方法を見つける必要があります。
ご飯の量も特に顕著ですね。引退して運動していないのに食べる量が変わらないと太って行きます。(筆者談)

2. 運動からの離れ難さ

スポーツ選手にとって、競技からの引退は単なるキャリアの終わりではありません。彼らにとっては、長年のライフスタイルやアイデンティティからの離れ難さがあります。トレーニングや試合にかける情熱や意味を失ったと感じることがあり、これは精神的な葛藤となります。

3. 引退後の活動の見つけ方

スポーツ選手は競技に没頭してきたため、引退後は何をするかについての計画が重要です。新たな趣味や活動を見つけることで、精神的な充実感を得ることができます。また、スポーツ関連の仕事やコミュニティに参加することで、競技を離れても繋がりを持つことができます。

4. 自己価値の再定義

競技中はスポーツ選手としての成果や能力が評価されることが多かったため、引退後は自己価値を再定義する必要があります。スポーツ選手以外の分野での自己価値を見出し、新たな目標や意義を見つけることが重要です。

5. 精神的なサポートの重要性

引退後のスポーツ選手は、精神的なサポートが特に重要です。キャリアの終わりや新たな人生への移行はストレスや不安を引き起こすことがあります。心理カウンセリングやサポートグループに参加することで、精神的な健康を保ちながら新たなステージに進むことができます。

これらの身体的・精神的な挑戦に向き合うことで、スポーツ選手は引退後の生活を充実させ、新たな可能性を見出すことができます。自己の健康と心の安定を最優先にしながら、新たな人生のステージに前向きに進んでいきましょう。

データとニュースから読み解く引退後の悲惨な現実

実際にどんな厳しさが待ってるのかイメージしづらいと思うので、データとニュース記事を調べてみました。
引退後どのような仕事に就く方がいて、どんな現実が待ってるか考えてみるきっかけになると嬉しいです。

オリンピアンの引退後

以下のデータはオリンピック出場選手の引退後の年収を抜粋したものですが、1番多いのは、300万未満と日本人の平均年収を下回る方が多かったです。
悲惨すぎないですか?

1位:300万円未満 19.1%
2位:300万~450万円未満 14.4 %
3位:450万~600万円未満 14.1 %

笹川スポーツ財団の研究結果

他にも主な雇用先についても言及されてるので見てみてほしいです。

サッカー選手の引退後の悲惨な現実

以下、サッカーメディアに取り上げられた記事です。
イングランドの話ではありますが、日本人に置き換えても同じようなことは言えます。
生活は一変し、これまでの競争社会から一般社会への適応、社会の常識や、考え方の違いは一種の壁になると言えます。
それは家族にとっても同じで、スポーツしてるところから、普通の社会に苦しむ家族をささせる大変さだったり、厳しい現実が待っていたりします。

サッカー選手“引退後”の現実とは イングランドでは40%が4年以内に破産、3分の1が1年以内に離婚

https://number.bunshun.jp/articles/-/846992

野球選手の引退後の現実

実際に現役の野球選手の大半が将来に対して不安を覚えています。
それは多くが収入面ですが、野球だけしていた人物がすぐに社会に入って、それだけの価値を出せるでしょうか?
野球関連お仕事であれば可能性はあると思いますが、一般社会でそれだけの給料はなかなかもらえないという現実も舞っています。

アンケートに答えた選手の平均年齢は23.5歳で、平均在籍年数は3.6年、2018年時点での平均年俸は887.6万円で中央値は700万円である。不安の内訳の1位は収入面で73.7%、2位が進路面で67.9%、3位が野球を離れることによるやりがいの喪失で8.3%だ。

https://toyokeizai.net/articles/-/336591

陸上選手の厳しい現実

陸上選手からスプリントコーチに転職した方のお話です。
現状は成功を収められてる方なので、素晴らしいと思いますが、皆さんはこの日々に耐えられますか?
私は厳しくて、普通の会社で働くことを選びそうな気がします。

引退後、月収15万で地獄を見た陸上選手の話「人生で初めて『明日が怖い』と思った日」

https://the-ans.jp/course/134012/

仕事探しの難しさ

一度プロの世界で成功を収めたスポーツ選手でも、引退後の一般の仕事市場での競争は容易ではありません。選手としてのスキルや経験をどう活かし、新たなキャリアにつなげるべきなのでしょうか?こうした仕事探しの難しさについて考えてみましょう。

1. スポーツ経験の価値

まず、スポーツ選手としての経験やスキルは、一般の仕事市場でも大きな価値を持ちます。競技能力だけでなく、リーダーシップ、チームワーク、ストレス管理、目標設定など、多くのスキルが磨かれています。これらを自己PRすることで、雇用主に自身の価値をアピールすることが重要です。

2. スポーツ関連の職種

スポーツ選手が最も自然な形でスキルを活かせるのは、スポーツ関連の職種です。コーチやトレーナー、解説者、スポーツイベントの企画運営など、自身の競技経験を生かせる仕事があります。自身の専門知識や経験を生かして、後進の指導や育成に携わることも一つの選択肢です。

3. 転職先の選定

スポーツ選手は一般の職場での経験が乏しい場合がありますが、これを補うために教育やトレーニングを受けることも考えましょう。特に、ビジネススキルやコミュニケーション能力の向上は就職活動において重要です。また、スポーツ選手としての経験を活かせる企業や業界を選定し、そこでのアピールポイントを強化することがポイントです。

4. ネットワーキングの活用

仕事探しにおいては、ネットワーキングが非常に重要です。自身の経験や志向に合った人脈を築き、情報収集や求人情報の入手に努めましょう。また、スポーツ関連のイベントやセミナーに参加することで、業界内での新たな出会いやチャンスを見つけることができます。

5. 自己ブランディングの重要性

スポーツ選手が一般の職場で成功するためには、自己ブランディングが欠かせません。選手としての経験や成果を示すポートフォリオや履歴書をしっかりと作成し、自身の強みを明確に伝えることが必要です。また、インタビューや面接において、具体的なエピソードや経験を交えて自己紹介することが重要です。

6. 志向性の確認

最後に、スポーツ選手が新たなキャリアを築く際には、自身の志向性や興味を考慮することも大切です。スポーツ以外の分野にも多くの可能性がありますので、自分自身が本当にやりたいことや続けられることを見極めることが成功への一歩です。

これらのポイントを考慮しながら、スポーツ選手は一般の仕事市場での競争に立ち向かい、新たなキャリアを築いていくことができます。自身の経験とスキルを活かしながら、新たな挑戦に向かう姿勢が成功への鍵となるでしょう。

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