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社会人サッカー、地域リーグの給料事情公開!アマチュア選手がどうやって生活してるのか?

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地域リーグとは? 社会人サッカーについて

日本のサッカー界において、プロリーグであるJリーグの下部に位置するのが地域リーグです。地域リーグは、日本の9つの地域(北海道、東北、関東、北信越、東海、関西、中国、四国、九州)で行われている社会人サッカーリーグで、各地域のトップチームが所属しています。地域リーグの上には、JFLというリーグがあり、その上にJリーグ(J1、J2、J3)が位置しています。

カテゴリー表
Jリーグから、JFL、地域リーグのカテゴリー分けとリーグを表した図で、見た人がぱっと見で地域リーグが理解できるような画像

地域リーグは、プロを目指す選手たちにとって重要なステップとなるリーグです。Jリーグやトップチームを目指して日々努力を重ねる選手が多く、レベルの高い試合が繰り広げられています。また、地域に根差したチームが多いことから、地域の人々に愛されるリーグでもあります。

プロ選手とアマチュア選手の違い

サッカー選手は、大きくプロ契約とアマチュア契約に分けられます。プロ選手とは、サッカーを職業としている選手のことで、クラブと契約を結び、サッカーに専念することができます。一方、アマチュア選手とは、アマチュア契約として結び、サッカーに専念するような契約ではありません。
※アマチュア契約でもプロ契約書よりもらってる人もいます。

プロ選手とアマチュア選手の大きな違いは、契約形態と給料にあります。プロ選手は、クラブと専属契約を結ぶことで、安定した収入を得ることができます。また、トレーニング環境や医療サポートなども充実しており、サッカーに集中できる環境が整っています。

一方、アマチュア選手は、サッカーだけでは生活していくことが難しいため、別の仕事を持ちながらプレーしているのが一般的です。給料も限られており、プロ選手ほどの収入は望めません。また、仕事とサッカーの両立に苦労することも少なくありません。

生活面でも、プロ選手とアマチュア選手では大きな違いがあります。プロ選手は、サッカーに専念できる環境が整っている一方、アマチュア選手は、仕事との両立によって管理や怪我のリスクも常に抱えており、アマチュア選手の生活は決して楽ではありません。

地域リーグサッカー選手の一般的な給料事情

では、実際に地域リーグに所属するサッカー選手の給料はどのようになっているのでしょうか。ここでは、架空の地域リーグ選手A選手の給与を例に、その実態に迫ってみたいと思います。

【A選手の給与明細】
サッカー選手としての基本給:5万円
勝利給:1万円 5千円×2回
社会人としての給料:15万円 介護施設でのパート

地域リーグ選手の収入の内訳を見ると、社会人としての基本給が大部分を占めていることがわかります。つまり、基本的に働くことでしか生活を賄えず、パートでもあるため働けない場合の生活の苦しさもあったりします。

アマチュアサッカー選手としての給料には個人差があります。
例は以下の通りです。
・0円契約の選手
・ゴール給や無失点給がつく選手
・チームに家賃を出してもらってる選手
・スクールコーチとして給料をもらってる選手
など様々な契約があります。

一方、支出面に目を向けると、地域リーグ選手の生活は決して楽ではありません。家賃や食費、光熱費などの生活費に加え、サッカー用品の購入費や交通費などもかかります。怪我をした際の医療費も自己負担となるため、貯蓄をしておくことが大切です。

このように、地域リーグ選手の給料は、プロ選手と比べると決して高くありません。生活費を差し引くと、手元に残る金額は限られており、将来への不安を抱えながらプレーしているのが現状です。

チームによる給料の違い

地域リーグの給料は、チームによって大きく異なります。強豪チームほど、選手の給料が高い傾向にあります。その理由は、強豪チームは、良い選手を集めるために高い給料を提示できるからです。また、強豪チームは、スポンサー収入も多く、財政的に安定しているケースが多いです。

例えば、関東リーグの強豪チームである場合、選手の年収は400万円から1000万円を超えてくることもあります。これは地域リーグの中では非常に高い水準でJリーグ並みにも匹敵します。また、住宅手当や交通費なども支給されるため、選手はサッカーに集中できる環境が整っています。

このように、チームによって給料に大きな差があるのが地域リーグの特徴です。選手にとっては、高い給料を求めて強豪チームを目指すことも重要ですが、同時に、自分の実力やキャリアプランに合ったチームを選ぶことも大切です。

給料以外の収入源としてスポンサー先に働きに行く

地域リーグ選手の多くは、サッカーの給料だけでは生活が成り立たないため、別の収入源として社会人として働いています。その代表的な例が、スポンサー企業に勤務することです。

多くの地域リーグチームは、地元企業をスポンサーとして獲得しており、選手はその企業で働きながらサッカーを続けています。例えば、建設会社や飲食店、介護施設、スポーツ用品店などがスポンサーとなっており、選手はそこで働いているケースが多いです。

スポンサー企業で働くメリットは、安定した収入を得られることです。サッカーの給料が少なくても、社会人としての収入があれば、ある程度の生活は維持できます。また、スポンサー企業には、サッカー好きな社員が多いため、選手はサッカーをしながら働きやすい環境にあるといえます。

一方で、デメリットもあります。仕事とサッカーの両立は容易ではなく、体力的にも精神的にも大きな負担がかかります。また、仕事の拘束時間が長いと、十分な練習時間を確保できないという問題もあります。選手にとっては、サッカーに集中できる環境を整えることが理想ですが、現実には難しいのが実情です。

地域リーグ選手にとって、スポンサー企業で働くことは、生活を維持するための重要な手段となっています。しかし、それがサッカーの成長を妨げる要因にもなっていることを忘れてはいけません。選手のキャリア形成を考えると、サッカーに専念できる環境を整備していくことが求められています。

  • 介護施設
  • ガソリンスタンド
  • ショップ店員(スーパー、焼肉、温泉など)
  • 体育教室
  • 自チームのサッカースクール(これ一番いい)

また、地域リーグでの給料事情は、選手の引退後の生活にも大きな影響を与えます。現役時代に十分な貯蓄ができないまま引退を迎えると、社会人としてのキャリアを築くのに苦労する可能性があります。特に、サッカー一筋で生きてきた選手にとって、社会で通用するスキルを身につけることは容易ではありません。

そのため、現役時代から計画的に資金を管理し、引退後のキャリアを見据えておくことが大切です。具体的には、副業で得た収入を貯蓄に回したり、資格取得に挑戦したりすることが求められます。また、サッカー以外の分野でのネットワークを広げておくことも重要です。

地域リーグ選手の引退後の課題は、サッカー界全体の課題でもあります。選手が安心してサッカーに打ち込める環境を整備するためには、日本サッカー協会やJリーグ、地域リーグが連携し、セカンドキャリア支援に取り組むことが求められています。

どの地域、どのチームを選ぶべきか?

地域リーグでプレーする選手にとって、どの地域やチームを選ぶかは重大な判断となります。地域やチームによって、給料や環境に大きな差があるからです。

一般的には、関東、関西、九州の順に給料が高い傾向にあります。特に、関東リーグは、レベルが高く、給料も高めです。また、関西リーグや九州リーグにも、関東に次ぐ水準にあります。

レベルが高いチームが多くいれば、その中での移籍もあるため、給料が高くなる傾向にあります。

ただし、給料だけでチームを選ぶのは賢明ではありません。生活コストも地域によって大きく異なるため、手取りで比較する必要があります。例えば、関東は物価が高いため、給料が高くても生活は楽ではありません。一方、地方都市は物価が安いため、給料が低くても、ある程度の生活水準を維持できる可能性があります。

例えば、地方都市でも、JFLやJリーグを目指すチームは一定いて、大きな企業がスポンサーに入っていれば、給料が高くついたりもします。

また、チームの環境や将来性も重要な判断材料となります。強豪チームであれば、レベルの高い選手と切磋琢磨できる一方、出場機会が限られるというデメリットもあります。一方、下位チームであれば、出場機会は多いものの、レベルアップが難しいというジレンマがあります。

さらに、自分の将来設計やキャリアプランとの兼ね合いも大切です。Jリーグを目指すのであれば、強豪チームでレベルアップを図るのが得策ですが、地域に根差したチームでプレーしたいのであれば、地元のチームを選ぶのも一つの選択肢です。

いずれにせよ、どの地域やチームを選ぶかは、選手自身が自分の将来をよく考え、慎重に判断する必要があります。一時的な給料の高さだけでなく、長期的な視点を持つことが求められます。

地域リーグサッカー選手のキャリアプランニング

地域リーグ選手が将来のキャリアを考える上で、給料事情は避けて通れない問題です。安定した収入を確保し、サッカー人生を全うするためには、戦略的なキャリアプランニングが欠かせません。

まず大切なのは、現役時代から計画的に貯蓄し、資金管理に努めることです。地域リーグの給料は、プロ選手と比べると決して高くありません。生活費を差し引くと、手元に残る金額は限られています。そのため、無駄な出費を控え、コツコツと貯蓄を積み重ねることが求められます。

次に重要なのは、引退後のキャリアを見据え、必要なスキルや資格を身につけることです。サッカー一筋で生きてきた選手にとって、社会で通用するスキルを習得することは容易ではありません。しかし、引退後の人生を考えると、これは避けては通れない課題です。現役時代から、コーチングライセンスや、スポーツ関連の資格取得に挑戦するなど、着実にステップアップしていくことが大切です。

また、スポンサー企業との関係を大切にすることも重要なポイントです。地域リーグ選手の多くは、スポンサー企業に勤務しながらプレーしています。これは、引退後の就職や独立の際に大きな武器になります。スポンサー企業とのつながりを活かし、セカンドキャリアにつなげることが求められます。

さらに、コーチングや指導者としてのスキルを磨くことも、キャリアプランニングの一環として欠かせません。引退後も、サッカー界で活躍し続けるためには、指導者としての能力が問われます。現役時代から、コーチングに関する勉強会に参加したり、指導経験を積んだりすることが大切です。

地域リーグ選手のキャリアプランニングは、決して簡単ではありません。限られた収入の中で、将来を見据えた準備を進めなければなりません。しかし、地域リーグ選手の多くは、サッカーへの情熱を原動力に、懸命に努力を重ねています。彼らの姿は、多くの人々に勇気と感動を与えてくれます。

プロ選手を目指す過程で、地域リーグは重要なステップとなります。レベルの高い選手たちと切磋琢磨し、自分の実力を高めていく場であり、サッカー人生を歩む上で欠かせない存在です。厳しい環境の中でも、夢に向かって突き進む選手たちの姿は、まさに「夢追い人」そのものです。

しかし、地域リーグ選手を取り巻く環境は、決して恵まれているとは言えません。給料が低く、将来への不安を抱えながらプレーしている選手が多いのが実情です。彼らが、もっとサッカーに打ち込める環境を整備していくことが、我々サッカー関係者に課せられた使命ではないでしょうか。

具体的には、日本サッカー協会やJリーグ、地域リーグが連携し、選手の処遇改善に取り組むことが求められます。給与水準の引き上げや、セカンドキャリア支援の充実など、様々な角度からのサポートが必要不可欠です。また、地域社会や企業にも、地域リーグへの理解と協力を呼びかけていくことが大切です。

地域リーグは、日本サッカー界の礎となるリーグです。トップレベルを目指す若きタレントたちが集う場であり、地域に根差したサッカー文化を育む場でもあります。その意義と可能性を再認識し、リーグの発展に尽力していくことが、我々に求められています。

地域リーグ選手一人ひとりが、夢を追いかける姿は、私たちに希望を与えてくれます。彼らが、将来に向けて希望を持ち続けられるよう、できる限りのサポートをしていきたいものですね。そして、彼らの活躍が、日本サッカー界の未来を切り拓いていくことを心から願っています。

地域リーグの現状と課題について理解を深め、選手たちを応援していくことが、今、私たちにできることなのかもしれません。彼らの情熱と努力に心から敬意を表しつつ、サッカー界の発展に微力ながら貢献していきたいと思います。

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