お金を稼ぎたい、なんとなくスクールを立ち上げたいなら辞めることをお勧めします。
実際立ち上げてみると、本気で子供達のためになることを考え、必要とされ、初めてスクールの運営は成り立つようになります。
立ち上げ当初を振り返ると、ただ知ってもらうために、ただ子供達のためになるように動いていたように思います。実際に利益ベースで考えたら全く良くないことも多くしていましたし、ビジネス的には良くないような判断も多くしていました。
子供たちの健全な成長と発展に寄与するサッカースクールを立ち上げることは、多くの情熱と献身を必要とする挑戦です。サッカースクールを通じて、子供たちに以下のような価値を提供しようとしいているでしょうか?
- サッカーの楽しさを伝えたい
- 体力や協調性を育てていきたい
- 地域のスポーツ発展をしていきたい
しかしながら、想いだけでは運営はできません。スクール運営には様々な準備と努力が必要です。本記事では、実際にサッカースクールを立ち上げ、4校まで展開した経験を元に、サッカースクール立ち上げの具体的なステップを解説します。
筆者のnote
Contents
サッカースクール立ち上げの準備
いきなり子供を集めようとかはしないほうがいいです。
サービスが良くないのに人を集めることはできません。まずは準備です!サッカーと同じ!
コンセプトとターゲット層の設定
サッカースクールを立ち上げる際、まず 明確なコンセプト を設定することが重要です。例えば、以下のようなコンセプトが考えられます。
- 「楽しみながら基礎を学ぶ」
- 「競技力向上を目指す」
また、対象とする年齢層や地域を明確にすることで、効果的なマーケティングが可能になります。
事業計画書の作成
事業計画書は、サッカースクールのビジョン、目標、運営方法、財務計画などを詳細に記載したものです。事業計画書を作成することで、以下のようなメリットがあります。
- スクール運営の全体像を把握できる
- 潜在的な課題を洗い出せる
- 投資家やパートナーを説得する際に役立つ
必要な資格と知識の習得
サッカースクールのコーチには、一定の資格と知識が求められます。以下のような資格の取得が推奨されます。
- 日本サッカー協会公認指導者資格
- スポーツリーダー資格
また、子供の発達段階に応じた指導法や、安全管理についての知識も必要不可欠です。
地域の少年団との関係性。生徒を奪ったと言われないために
サッカースクールを立ち上げる際、地域の少年サッカークラブとの関係性に配慮することが大切です。「生徒を奪った」と誤解されないよう、以下のようなことを心がけましょう。
- クラブとの良好なコミュニケーション
- スクールの目的や対象年齢層を明確に伝える
- 連携の可能性を探る
こうした取り組みを通じて、地域のサッカー環境の発展に貢献できます。
地域のクラブと敵対するのではなく、共存共栄を目指すことが大切です。スクールとクラブが手を取り合い、地域のサッカー振興に尽力する。そんな win-win の関係性を築くことが理想です。
筆者談
来た生徒を離さないスクールの運営とマネジメント
どれだけコンセプトがよく、マーケティングを上手くして人を集めたとて、中々継続しないのがスクールの難しさではあります。
カリキュラムの作成と指導方針の確立
生徒が継続的にスクールに通いたくなるようなカリキュラムを作成しましょう。以下のような工夫が効果的です。
- 年間を通じて段階的にスキルアップできるプログラム
- ゲーム形式の練習メニュー
また、スクールの 指導方針を明確にし、コーチ間で共有する ことが重要です。
生徒の管理と保護者との連携
生徒の出欠席管理や進捗状況の記録は、スクール運営に欠かせません。以下のようなツールを活用することをおすすめします。
- 専用のアプリ
- 管理システム
また、保護者との定期的なコミュニケーションを通じて、生徒の様子をフィードバックし、信頼関係を築くことが大切です。
スクールの評価と改善
スクールの質を維持し、継続的に改善していくためには、定期的な評価が必要です。以下のような取り組みが有効です。
- 生徒や保護者へのアンケート調査
- コーチングスタッフによる自己評価
- 他のサッカースクールの事例研究
フィードバックを運営に反映させることで、スクールの質を高めていくことができます。
スクールの運営体制を整える
次は自分が継続できる環境を整えましょう。サポートなくして、継続はできません。
実際に1人でやっていた頃よりも、スタッフが増えてからの方が内容も充実し、拡大することができました。
コーチングスタッフの確保
優秀なコーチングスタッフを確保することは、サッカースクールの成功に直結します。以下のようなポイントを押さえましょう。
- サッカーの指導経験や資格を持つ人材を採用
- スクールの理念や指導方針を共有
- 定期的な研修や勉強会の実施
コーチのスキルアップを図ることで、指導の質を維持・向上できます。
協力団体との連携(サッカー協会や地域の少年団)
地域のサッカー協会や少年サッカークラブとの連携は、スクールの運営に大きなメリットをもたらします。例えば、以下のような取り組みが考えられます。
- 協会主催のイベントや大会への参加
- クラブとの交流試合の企画
- 少年団への無償指導者の提供
こうした活動を通じて、スクールの認知度を高め、生徒にとって刺激となる機会を提供できます。
スクールの拠点と設備
環境もとても大事です。当たり前に土でやるよりも芝やサッカーコートでやった方が教える幅も広ければ、保護者の負担も少なく済みます。(洗濯とか大変ですよね?)
練習場所の選定と確保
サッカースクールの拠点となる練習場所を選定する際は、以下のような点に留意しましょう。
- アクセスの良さ
- 設備の充実度
- 人工芝のグラウンドや屋内施設の有無
また、地域の学校や自治体との連携により、公共施設の利用を検討することもおすすめです。
※注意点
スクールをやるのにも個人でやる場合、中々認められないことが多いです。
というのも、地域の公共施設であるため「収益を上げる事業」には貸出の許可が中々おりません。
実際に株式会社では小学校などは貸してもらえず、市が所有する施設は料金が2.5倍など、厳しい制約が多かったです。(筆者が立ち上げようとした時)
一般社団法人としてなら借りられることは多いです。地域の発展とかを目的に伝えると尚良しでしょう。
必要な設備と備品の調達
サッカースクールの運営には、様々な設備や備品が必要です。例えば、以下のようなものが挙げられます。
- ボール
- ゴール
- トレーニング用具
生徒数や予算に応じて、適切な数量と質の備品を調達しましょう。また、備品の管理やメンテナンスを徹底することで、安全で衛生的な練習環境を維持できます。
安全対策と保険の加入
生徒の安全を最優先に考え、適切な安全対策を講じることが重要です。以下のような取り組みが必要です。
- AEDの設置
- 救急箱の常備
- コーチの救急法講習の受講
また、万が一の事故に備えて、 スクール運営者賠償責任保険や傷害保険への加入 が強く推奨されます。
効果的な広報戦略
いいサービスを作っても、知ってもらえなければ来てくれることはありません。
上手く広報戦略を取りましょう。
ウェブサイトとSNSの活用
スクールの魅力を発信し、生徒を集めるために、ウェブサイトやSNSを活用しましょう。以下のような情報を分かりやすく伝えることが大切です。
- スクールの特徴やコンセプト
- コーチ陣の紹介
- 練習内容
また、FacebookやInstagramなどのSNSを通じて、日々の練習風景やイベントの様子を発信することで、スクールの雰囲気を伝えることができます。
チラシとポスターの配布
地域でのスクール認知度を高めるために、チラシやポスターの配布は効果的です。以下のような場所に配布するのがおすすめです。
- 地域の学校
- 児童館
- スポーツショップ
チラシやポスターのデザインは、 スクールのコンセプトを反映し、魅力的な内容になるよう工夫 することが大切です。
またこちらも、小学校に配る場合は値段が書いてあるとダメなど、制約がある場合もあります。
地域の教育委員会に相談しましょう!
※チラシを配る場合、教育委員会の許可が入ります!
体験会や説明会の開催
サッカースクールに興味を持った人々に、実際のスクールの雰囲気を体験してもらうために、体験会や説明会を開催しましょう。以下のような内容が考えられます。
- 無料の体験レッスン
- スクールの指導方針や特徴の説明
- 保護者向けの説明会
こうした取り組みを通じて、入会へのハードルを下げ、スクールへの理解を深めてもらうことができます。
財務管理と経営戦略
収支計画の作成と管理
サッカースクールを持続的に運営するためには、適切な収支計画の作成と管理が不可欠です。以下のようなポイントを押さえましょう。
- 生徒数や月謝、経費などを考慮した現実的な収支計画の立案
- 定期的な収支状況の確認と計画の修正
- 会計ソフトや専門家の助言の活用
効率的な財務管理により、スクールの安定運営が可能になります。
追加収入源の検討
スクールの安定運営のために、月謝以外の追加収入源を検討することをおすすめします。例えば、以下のような方法が考えられます。
- スクールオリジナルのユニフォームやグッズの販売
- スポンサー企業の募集
- サッカー教室やクリニックの開催
追加収入源を確保することで、スクールの財務基盤を強化し、より良いサービスを提供できます。
長期的な経営ビジョンの策定
サッカースクールの継続的な発展のために、長期的な経営ビジョンを策定しましょう。以下のようなステップが重要です。
- 3年後、5年後のスクールの姿を具体的にイメージ
- そのために必要な戦略を立案
- 段階的な目標を設定
例えば、新校舎の開設や新コースの導入、他のスクールとの提携などを視野に入れると良いでしょう。
スクールの発展と展望
生徒数の拡大と新コース導入
スクールの発展のために、生徒数の拡大と新コースの導入を検討しましょう。以下のような取り組みが有効です。
- 効果的な広報活動による新規生徒の獲得
- 生徒や保護者のニーズに応じた新コースの導入
例えば、幼児向けのクラスや、英語でサッカーを学ぶコースなどが考えられます。こうした工夫により、スクールの魅力を高めることができます。
他のスクールとの連携や交流
他のサッカースクールとの連携や交流は、生徒にとって良い刺激となり、スクールの発展にもつながります。以下のような取り組みが推奨されます。
- 合同練習や交流試合の企画
- コーチ同士での指導法の意見交換
- 地域を越えた連携
こうした活動を通じて、スクールの質を高め、生徒が多様な経験を積む機会を提供できます。
地域社会への貢献と社会的責任
サッカースクールは、地域社会の一員として、社会的責任を果たすことが求められます。例えば、以下のような取り組みが考えられます。
- 地域のイベントへの参加
- サッカーを通じた青少年育成への貢献
- 環境配慮や多様性の尊重などの社会的課題への取り組み
地域社会と良好な関係を築き、信頼されるスクールを目指しましょう。
サッカースクールを立ち上げ、成功へと導くためには、綿密な準備と継続的な努力が必要です。本記事で紹介した各ステップを参考に、自分のビジョンに合ったスクール運営を目指してください。子供たちの健やかな成長と、 サッカーを通じた喜びを提供 できるよう、一歩一歩着実に歩んでいきましょう。
「サッカースクールの立ち上げ」は決して簡単な道のりではありませんが、その先にある “子供たちの笑顔” は、全ての努力に値するはずです。